ボクシングデー - 2017年12月26日 -

クリスマスは知っていても、その翌日が「ボクシングデー」と呼ばれる祝日であることを知っている日本人はあまりいないのではないでしょうか。
クリスマスに続く祝日として有名なボクシングデー、その由来と意味はキリスト教の精神と強く結びついています。

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ボクシングデーってどんな祝日?

ボクシングデーは、英語では「Boxing Day」と表記します。スポーツのボクシングも、スペルと発音がまったく同じなため、「え? クリスマスの翌日にボクシングの大会でもするの?」と思ってしまいますが、実際は由来も意味もスポーツのボクシングはまったく関係ありません。ボクシングデーはイギリス発祥と言われ、主にオーストラリアやニュージーランド、カナダ、南アフリカなどイギリス連邦諸国で祝われています。アイルランドやドイツや北欧などでは、聖ステファンの日と名前が変わりますが、クリスマスの翌日はやはり祝日となっています。

元々はキリスト教の年中行事のひとつなのですが、現代では人々の期待と注目を集めているのは、その由来や意味とはあまり関係がない部分。みんなが楽しみにしている理由は、ずばり、一斉に行われる大バーゲンにあります。ヨーロッパでは、クリスマスには大抵の店が閉まってしまいますが、翌日のボクシングデーになるとこぞってシャッターを開け、一年で一番の安売りをするのです。

ボクシングデーの由来とは

現代人にとっては、「ボクシングデー」イコール「大バーゲン」となってしまっていますが、もともとどんな由来を持つ祝日なのでしょう?実は、ボクシングデーの正確な由来はわかっていません。諸説がある中で、以下の二つが有力な説だと言われています。一つ目は、「寄付箱を開ける日」という説です。クリスマスの前になると、教会には貧しい人たちのための寄付を募る箱が設置されます。そしてクリスマスの翌日にその箱(BOX)を開けたため、この日がBoxing Dayと呼ばれるようになったというわけです。

二つ目は、「召使いたちの休日」という説。お金持ちの家に雇われている召使いたちは、主人たちがクリスマスを祝う間も当然仕事に追われていました。そんな召使いたちのため、クリスマスの翌日は休みとし、家族と過ごす時間を持てるよう配慮していました。その際、主人は召使いたちにギフトやボーナスを入れた箱(Christmas box)渡します。この箱が名前の由来になった、と言います。どちらから由来するにしろ、他者に配慮する優しい心から生まれた素敵な祝日だったことがわかりますね。

ボクシングデーに込められた意味

「教会の寄付箱」や、「使用人への労いの贈り物やボーナスの入った箱」などの由来からわかるように、ボクシングデーには、「富める者が貧しい者に手を差し伸べる」という意味が込められています。そして、この伝統的なボクシングデーの精神は、現在でも大切に守られているのです。ボクシングデーは年に一度の大セールの日であることから、多くの企業は書き入れ時として営業活動に励みます。ただ、もうけることを考えるだけでなく、寄付活動も行います。

買い物客も、ショッピングを楽しむと同時に、それぞれ自分の好きな方法で社会に奉仕することも忘れていません。休日を利用して家族でボランティア活動を行ったり、お小遣いから近所の教会に寄付を出したり、身近なギフトを差し出します。「富める者が貧しい者に手を差し伸べる」という意味は、裕福な人たちだけが寄付を行うということではなく、「誰もが、自分より貧しい人たちのために、自分の持てる物をさしだす」ということに意味があるのです。

ボクシングデーの歴史はいつから?

ボクシングデーがいつから始まったものなのか、については、由来同様いまひとつはっきりしません。キリスト教の教義でも大きなウェイトを占める「隣人への愛」という意味を持っていることからも、長い歴史があることは確かなのですが、「キリスト教初期から始まる」とも「中世に起源をもつ」とも言われ、いつからどのように始まったのかについては、長い歴史の中に埋もれてしまったと言っていいでしょう。

19世紀中頃のヴィクトリア朝においては、上流階級がそれより下の階級に対して贈り物や現金を贈る風習が根付いていた、ということは確かなようです。ただし、その頃には「ボクシングデー」という呼び名より、「聖ステファノの日」として知られていたそうです。

日本でも普及して欲しいボクシングデー

ボクシングデーとは、「クリスマスの翌日の祝日」であり、その由来は「貧しい人々へ寄付や贈り物をする」ことで、「自分が持っているものを他者に分け与える」というキリスト教の意味を持っていることがおわかりいただけたと思います。これが「他者へ金銭的な特典を与える」という意味に変換されたためか、現代では、一年で一番の大売り出しが行われる日ともなっています。

クリスマス翌日ということで、日本のお正月の初売りセールの感覚に近いのかもしれません。大バーゲンも楽しいですが、ボクシングデーの「クリスマスにも働いていた人へ感謝を」という習慣は素敵ですよね。すでに日本にはしっかり根付いたクリスマスですが、その翌日のボクシングデーも、その素晴らしい意味とともに日本に普及するといいですね。

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