歴史を紐解く、串焼きと串揚げのルーツの違い - 串の日 2018年9月4日 -

箸を使わなくても手軽に食べることが出来るくし料理、中でも串揚げや串焼きは人気の定番となっています。
最近では女性たちの間でも食べられることが多いようですが、そんな美味しいくし料理はいったいどのような歴史があるのでしょうか。

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微妙に異なるニュアンス

串焼きメニューの定番というと、焼き鳥がすぐに思い浮かぶでしょう。焼き鳥はその名の通り、鳥肉をくしに刺して焼き上げたものです。しかし最近では野菜や牛肉など、鳥肉以外の食材をくしに刺して焼き上げる串焼きも増えています。そのような場合は、「焼き鳥」とはさすがに言いづらいようで、「やきとり」とひらがな表記で表すことが多いのです。それでも野菜や牛肉などを「とり」と表現するすることに抵抗がある場合は、串焼きという表記がしっくりくるのではないでしょうか。

同様に、串揚げとよく似ているのが串カツです。この二つにも違いがあるようで、食べ方や串への刺し方などに違いがみられます。地方ルールなどが存在する場合もあるため、身近でありながら奥が深い料理なのです。

歴史の始まりはすずめ?

串焼きのなかでも、最も歴史が長いとされているのが焼き鳥です。実はその歴史はすでに平安時代には登場していたというから驚きです。ただ、現在のように鶏の肉を使用しているわけではなく、野生に存在するスズメやうずらなどを串焼きにして食していたと言われています。食材が一気に幅広くなったのは江戸時代で、そのころの料理本にはスズメやうずら以外にも、ひばりやツグミ、鳩なども使われていたことが記されているのです。このころには焼き鳥を中心とした串焼きの屋台も軒を並べており、歴史の長さを感じさせています。

現在の鶏を使った串焼きは、明治時代に入ってから広まっていきました。本格的に庶民に広がったのは戦後とも言われています。同様に、牛肉などを使用した串焼きは、牛肉の生産が盛んな地方で独自の歴史をたどっていったとされているのです。

串揚げのルーツはいろいろ

串揚げの歴史を紐解くには、まずは串揚げと串カツの違いを見る必要があります。関東などでは串揚げと呼ばれることが多い料理が、大阪では串カツと呼ばれています。しかしこの両者には違いがあり、それぞれに歴史があります。

関東の串揚げは、カットした豚肉と玉ねぎ又は長ネギが交互に串に刺してあるのが特徴です。一方、関西の串カツは一つの串に刺してある食材は1種類であり、牛肉や野菜、魚介類などがあります。労働者がおなか一杯になるように衣は厚めになっています。揚げた後の串にかけるソースも地域によって差があります。関東では上からソースをかけることが主流ですが、名古屋では味噌ベースのたれで煮込んでどて煮とし、大阪では容器に入った専用ソースに1回だけ浸けて食べることになっています。

度々論争が沸き起こる串揚げと串カツ

地元に暮らす人にとっては当たり前となっている食文化も、進学や就職などで異なる地域に暮らすことになると、その文化の違いに戸惑う人も多いはずです。串カツと串揚げもそのように文化の違いが大きいため、度々論争となってきました。もっとも代表的なのが、2度漬け禁止ルールです。

大阪の串カツでは、みんなが同じタレ容器を使用するため、一度口にした串カツを、再度たれ容器に浸すことは厳禁です。関東に住む人が、大阪で知らずに2度漬けしてしまい怒られたという経験を持つ人もいるのではないでしょうか。最近では、大阪のお店が東京にたくさん進出していることもあり、いろいろな食材の串揚げを食べることが出来るようになりましたが、関東では従来、豚肉と玉ねぎ(長ネギ)といった組み合わせしかなかったのです。

串焼き・串揚げ、地域の違いや歴史

手軽に食べられる料理として、串焼きや串揚げは人気の定番メニューです。串焼きに代表される鳥肉を使用した焼き鳥や、牛肉や野菜を焼き上げたやきとり、関東で定番の豚肉と玉ねぎを交互に刺してある串揚げ、大阪の様々な食材を1本ずつ揚げてある串カツなど、多彩なメニューで男女問わず人気となっているのです。

焼き鳥の歴史は長く、平安時代にはすでにあり、江戸時代に庶民にも広まっていきました。関東の串揚げと関西の串カツも、戦後に急速に広がりを見せ、それぞれの歴史をたどっています。食べ方や、オリジナルルールなどが存在する場合もあり、住み慣れた故郷を離れて暮らす場合には、驚くことも多いとされているのです。

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