日本の風流を楽しむ十五夜の月見 - 十五夜 2017年9月15日頃 -

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そもそも『十五夜』ってなに?

十五夜とは、もともと旧暦の8月15日のことを指し、この日に昇る月は『中秋の名月』と呼ばれています。現代では新暦が用いられていますので、旧暦とはズレが生じていて、だいたい9月から10月にかけての満月の夜が十五夜となるようです。

この日にお月見をして、その風雅を愛でる風習は縄文時代からあるという説もありますが、日本で盛んになったのは平安時代からと言われ、もともとは詩歌や管弦などと共に催される大規模な宮中の宴会のようなものだったそうです。そして、その楽しみを知っているのは貴族だけでした。

お月見の風習が庶民に広まっていったのは、だいたい室町時代中期からとされています。どんちゃん騒ぎをする宴会のような形からどんどん簡素になってゆき、今のようにしっとりと風流を楽しむ形に落ち着いたというのは、面白い変遷ですね。

収穫を祝う意味もあった中国由来の風習

お月見には、単にその美しさを鑑賞するだけではなく、その年の収穫を祝う意味も込められていました。この時期に収穫された里芋をお供えする風習から、特に十五夜のお月様のことを『芋名月』と称する地方もあるそうですが、風流とは少しかけ離れた面白い語感ですね。

ほかにも栗や柿、枝豆など、秋に収穫される代表的な作物をお月様にお供えすることで、その恵みに感謝するという意味があったのだそうです。

もともとお月見という文化は中国から伝わったとされ、元祖の中国では現在も中秋節といって、十五夜のお月様を盛大に祝う風習があるそうです。『月餅』は日本でもすっかり定着したお菓子ですが、これはもともと月を鑑賞しながら食べるお菓子だったそうですから、名前の由来も読んで字のごとくということなのでしょう。

お月見文化の変遷と今

平安時代に宮中行事として始まったころ、お月見はたいそう大きな宴会として催されていたようです。また、直接お月様を眺めることはせず、水に映ったお月様を舟から眺めるという楽しみ方もあったそうで、風流を徹底的に追及する平安貴族らしい粋な作法ですね。

庶民の間に浸透するにつれてお月見は徐々に簡素になってゆき、現代ではお団子や収穫した作物、それを使った料理をお供えしながら名月の美しさを楽しむ、非常にしっとりとした形に落ち着きました。ススキをお月様に向かって飾るのは、それを稲穂に見立てて収穫を祝ったことが始まりという説が有力なのだそうですが、確かに月の光を浴びて金色に輝くススキは稲穂を連想させますね。

ちなみに、お月見団子は15個食べると健康に良いとされているそうですから、今年の十五夜にはぜひ試してみたいものです。

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