啓蟄 - 2018年3月5日頃 -

啓蟄の起源や語源、歴史、
また啓蟄に行われる行事など啓蟄に関することを解説。

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啓蟄

何かとても難しいことばのように感じられるかもしれませんが、啓蟄は「けいちつ」と読みます。私たちが暮らす上で、まずお目にかからない「蟄」の文字からもわかるように、このことばは中国から伝わったとされる説が有力です。「有力」というのは、実は、はっきりした起源は未だ明らかになっていないからです。ただ、その昔啓蟄を「驚蟄」と表記した時代があり、これは中国が漢王朝の時代だったといわれます。ということは、その起源は少なくとも漢代以前ということになります。

啓蟄は、二十四節気(にじゅうしせつき)という、1年を24等分した期間の呼び名のひとつで、二十四節気の3番目にあたる時期です。「蟄(虫などの冬ごもり)が啓(オープンする)」という意味があります。つまり、冬の間土中で冬ごもりしていた虫たちが地上に出てくる時期であることを表します。転じて、人間にとっても「そろそろ春が近いですよ」というような意味合いが含まれます。例年だいたい3月5、6日あたりが啓蟄の始まりに当たります。

実はこのことばには、「啓蟄」になったり「驚蟄」になったりを繰り返した歴史があったのですが、中国の唐の時代には、日本でもすでに「啓蟄」が比較的慣れ親しまれたことばへと成長を遂げていたようです。ということは、日本でこのことばが盛んに用いられるようになってきたのは、中国の唐代以前ということになります。西暦で言えば、おそらく6世紀後半から7世紀前半にかけて、日本で盛んに用いられるようになったと推測されます。

正直現在の日本ではそこまでなじみのあることばではありませんが、しかし、しきたりというほどのものではなくても、いちおう啓蟄の時期をメドにして行われる習慣がないわけではありません。有名なところでは、ひな人形を片づけるのに適した時期であるといわれます。そこにもいろいろ理由がありますが、やはりひな祭りという「節句」がひとつの季節の変わり目となっていることとも関係しています。つまり、春の訪れを告げる啓蟄には、先に春の訪れを祝ったおひな様を片づけ、本格的な春に備えましょうという意図が垣間見えます。

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