暑中見舞い - 2018年7月7日~8月7日 -

暑中見舞いの起源や語源、歴史、
また出す時期やマナーなど暑中見舞いに関することを解説。

-AD-

暑中見舞いの起源とは

夏のご挨拶として送る暑中見舞い。この暑中見舞いは、はるか江戸時代よりも前に始まった習慣とされています。その当時は一年間を二つに区切り、この節目となる時期をとても大切にしていました。江戸時代には身分や階級により大きな上下関係があり、この節目には位の低い人が位の高い人へ訪問を行っていました。交通手段はほとんどなく、歩きまわって訪問をしていたのです。しかしこの訪問にも限界があったために、便りを届けるようになったのです。そして時代の流れで郵便はがきの配達が一般的となり、大正時代に、遠方の人だけでなく近場の人にも暑中見舞いの葉書を送ることが定着したのです。

昔は一軒一軒歩きまわって挨拶をしていたことを考えると、葉書には一枚一枚気持ちを込めて書くことが望ましいでしょう。

暑中見舞いの正しい書き方とは

暑中見舞いの書き方には、基本的な内容があります。基本的な内容としては、まずひとつめに季節の挨拶として暑中を見舞う言葉を書きます。さらに季節感をあらわす時候の挨拶を書きます。さらに相手の安否を尋ねる挨拶や自分の近況を書き、結びの挨拶で締めます。年号月も記入しますが、暑中見舞いの場合は、月の書き方は七月、盛夏などがよいでしょう。普通の葉書と同じように、自分の住所、名前、電話番号も記入します。

書く時の注意点としては、基本的には相手のことを気遣うものであるため、自分の近況ばかり書かないように気を付けましょう。さらにあまりにも形式ばった堅苦しい内容にならないように自分の気持ちを含めつつ、文章を書いてみるとよいでしょう。気持ちを伝える大切なものとして、送ってみるとよいでしょう。

暑中見舞いを送る時期について

暑中見舞いを送る時期としては、3つのパターンがあります。7月20日前後からの土用、7月7日前後の小暑、7月中旬ごろの梅雨明けの時期の3つです。いつまでに送ればよいかというと、立秋にあたる8月7日までとなります。それ以降になると残暑見舞いとなってしまうので、その前までに送るようにしましょう。一番良いタイミングとしては、相手の住んでいる地域で考えて最も暑い時期に届くのが良いでしょう。暑くてたまらないと思っている時に、体を気遣う言葉をかけてもらうことで、相手に喜んでもらえることでしょう。大切なのは相手の立場になって考えることといえるでしょう。

暑中見舞いは葉書であっても封書であってもどちらでもかまいません。季節感を無視する内容ではなく、読む人がさわやかに感じてもらえるように気を付けましょう。

暑中見舞いの出す時期

暑中見舞いの暑中とは夏の暑い時期という意味であり、夏の暑さが厳しい時期の安否伺い・お世話になった方の健康を気遣うという目的で出されるハガキです。

梅雨明けの7月20日前後から立秋の8月7日の間に出すのが一般的で、それ以降に出すと残暑見舞いという形になります。梅雨は通常西から順にあけていきますので、自分が住んでいる地域で梅雨明けをしていても相手先はまだ梅雨である場合がありますので注意が必要です。

しかし暑中見舞いの時期がいくつかの説があることから分かるように明確にいつからということが決まっているわけでもないので、よっぽど時期がずれたりしない限りマナー違反などと思われることはありません。暑さがピークだと思われる時期にだす・8月8日からは残暑見舞いであることを頭に入れておくと安心です。

暑中見舞いをだす際のマナー

暑中見舞いはお祝い事ではないので、年賀状のように喪中の方に対して出すのを控えるといった習慣はありません。ですが、ご不幸のあった方に対しては四十九日の間は差し控える等の配慮が必要です。

そして一般的に暑中見舞いは普段お会いしていない方たちに対する気遣いの手紙なので、普段会っている職場の方や近所の方に送ると不自然に感じられる方もおられます。

そして暑中見舞いなどの挨拶には句読点は使わない方が良いとされています。句読点は文章の切れ目が分かりやすいようにするために付けるのですが、句読点をつけることによって読みやすくしてあげたというような上から目線のニュアンスになってしまう危険性があるので、相手に敬意を示すべき文章では句読点を用いない方が好ましいです。

暑中見舞いの由来とは

かつてはお盆に里帰りする際に、祖霊へのお供え物を持って帰り供える風習がありました。それが盆礼といってお盆に親元や親戚、恩師等お世話になった方々を訪問し贈り物をする風習に変わりました。暑中見舞いはこれが簡略化され手紙で済まされるようになったものになります。

お盆の贈答習慣はお中元へと受け継がれて行ったため、お中元の時期を過ぎると、暑中見舞いとして贈るのです。

ネット環境が充実しておりメールや電話で済ませる現代であるからこそ直筆の便りをいただくと嬉しいものです。なかなか会う機会のない知人や遠方に住んでいて頻繁に会うことのできない方へのご挨拶、疎遠になってしまっている学生時代の仲間や恩師などへの近況報告として送ってみるときっとよろこんでいただけます。

暑中見舞いの語源について

年賀状ほどメジャーではないためまだまだ歴史が浅いように思われがちな暑中見舞い。しかしながらその起源は江戸時代以前までさかのぼります。1年が上半期と下半期との分けられており、節目の目上の方への挨拶回りが簡略されていったのです。

暑中というのは夏の暑い時期という意味。お世話になっている方の健康を気遣うという意味で出されます。今は手紙で済ませるようになりましたが、昔は実際に何らかの贈答品を持って回ったり、お盆の里帰りの際にご先祖様にお供え物を持参したりされていました。

直接お邪魔することなくはがきを送るだけという簡略された暑中見舞いの習慣は郵便はがき配達の習慣が広まった明治維新以降から続いているものの、贈答習慣はお中元として、そしてお盆時期のお墓参りもまた現在に受け継がれてきているのです。

暑中見舞いを送る時期

暑中見舞いは歴史の流れから、お中元時期を過ぎてからの時期、夏の暑い時期に送るのが習慣となっています。8月7日からは残暑見舞いと変わるので送る期限は8月6日まで。立秋の前日までとしましょう。

ただ、開始時期は夏の土用だったり梅雨明けだったり小暑である7月7日だったりとバラバラです。ただ暑中が暑い時期という意味であり、そんなときの相手の安否を気にかける意味がある以上、最も暑いと思われる時期に送るようにすればよいのです。

その時注意が必要なのは、自分が住んでいるところの暑さのピークではなく、相手の住んでいるところの暑さのピークです。ただ、明確にその日がピークであると分からない以上、特に時期が大きくずれなければ問題はありません。相手を気遣うその気持ちが大切なのです。

暑中見舞いのマナーについて

暑中見舞いの時期は明確には決まっていないものの、終わりの時期ははっきりしています。8月8日を過ぎても「暑中お見舞い申し上げます」と入っていると常識を疑われるので注意しましょう。

あまり会う機会がない方への挨拶状である以上、職場の上司などに必ずしも出す必要はありません。お中元と時期が近いこともあり、年賀状ほどの習慣はありません。

ただ、もしも送られてきた場合には必ず返事をするようにしましょう。「暑中お見舞い申し上げます」があいさつ文であって、「拝啓」や「敬具」などの言葉は必要ありません。季節のお見舞いなので喪中であっても出すことはできます。上司から来たものへの返事なら「暑中お見舞い」ではなく「暑中お伺い」とするのが正しい書き方です。相手の安否を気遣う言葉も必ず入れましょう。

暑中見舞いは江戸時代に始まった

暑中見舞いは古い起源を持つ歴史の深い風習です。元々はお盆の頃、里帰りをする人々がお土産の品を持ち帰り、祖先に供養していたのが始まりと言われています。これが江戸時代に入って、日頃お世話になっている方々との挨拶や近況報告の機会にもなっていきました。

江戸時代は現代と異なり、直接相手の方へ訪問する方法が主流です。もちろん、お互いが訪問しあうと入れ違いになってしまいます。そこで、身分の高い方が訪問を受けて来客をもてなし、身分の低い方が訪問をして回るという形になっていきました。

しかし、こうした風習が始まって広まりつつある中で、距離の問題が出てきました。訪問すべき相手があまりに遠くへ居住していると、流石に訪問してまわる事ができません。そこで、現代に通じる書状や品物をおくる風習ができたのです。

暑中見舞いが変わり始めた頃

書状や贈り物を飛脚に託して挨拶の代わりにする。この変化の流れが現代により近づくきっかけになったのが、明治時代の郵便制度の発足です。

郵便制度が発足した頃、暑中見舞いは葉書を1枚送る簡略化されたものになっていました。郵便制度が発足してからは、従来であれば訪問していた距離に居る方々にも葉書を使って挨拶をするように変わっていったのです。大正時代に入ると、この風習が一般的に広まるようになり、現代とほとんど変わらない姿として定着していきました。

このように、暑中見舞いは古い風習が徐々に変化しつつ、一般的に広まっていく過程を経ながら現代の姿へ近づいていきました。こうした変化は現代に至ってもなお続いており、日本における季節の風習として大切に受け継がれています。

現代の暑中見舞いの姿

暑中見舞いの歴史を江戸時代から現代にまで通して見ていくと、そこには興味深い変化の過程が見て取れるものです。例えば、1950年には暑中見舞い専用の葉書が登場しています。1986年にはくじの付いている専用葉書も登場しており、日本の夏の風習として完全に定着している様子がうかがえるものです。

更に、パソコンやプリンターが普及し始めた頃からは、自分でオリジナルデザインの葉書を印刷して送る方も出てきました。インターネットが登場して以降は、メールやソーシャルネットワークサービス等のコミュニティツールを利用して送る方も増えており、暑中見舞い用のデジタルコンテンツも多く登場しているものです。

古い風習から始まった暑中見舞いが、今もなお姿を変えて受け継がれている。その姿からは、日本人の他者を気遣う優しさが今も変わらず受け継がれていると理解できるものでしょう。

この記事が気に入ったらいいね!しよう